愛のキャタピラー社長
『愛のお荷物』厚生大臣として人口増加と公序良俗を縦に、人口抑制の法案通すべくいかにも政治家らしい言い分を振りまく新木錠三郎の家族の間で、次から次へと妊娠騒動が巻き起こる。理解を示しつつも内心政治的保身からか事を荒げず中絶させようとする錠三郎の思惑に反して、事態は転がり錠三郎の過去からも隠し子が飛び出す。常識とコントロールの通用しないこの世で人が思惑を駆使しながらも生まれるもんは生まれるんだといわんばかりのスラプスティックハッピーエンド。さらっとしか登場しないのに妙に存在感を示す小沢先生はさすがだ。フランキー堺のボンボンドラマーっぷりに、なぜかデヴィット・リンチxヘルツォークの『My Son, My Son, What Have Ye Done』を思い出す。/『お嬢さん社長』浅草下町の人情はみえるものの、美空ひばりをフューチャーしすぎて話の骨子は弱い。/『キャタピラー』お国のためって怖いよね?。やはり『芋虫』は設定を借りただけだったか。世評通り寺嶋しのぶを楽しむ反戦作品だ。